vol.93 宮澤賢治挿絵原画展2017



ヨコハマトリエンナーレ2017応援プログラム

若手作家による新しい表現展
アートに何ができるか

宮澤賢治生誕121年記念

宮澤賢治挿絵原画展2017

期間 : 2017年8月25日(金)26日(土)27日(日)
         13 : 00〜18 : 00(最終日は17:00まで)

会場:art gallery, on the wind
監修:岩崎進(元朝日新聞読書編集長)
   猿渡紀代子 (元横浜美術館学芸員、大佛次郎記念館特任研究員)
企画・発行:on the wind

121年の時を超えて現代の若い作家がのびやかに描いたプリント・オン・デマンド書籍「宮澤賢治オリジナル挿絵シリーズ」の原画展を開催いたします。

展示作品
「春と修羅」梶浦奈緒子(2011年女子美術大学大学院美術研究科修士課程美術専攻日本画研究領域修了)
「銀河鉄道の夜」門馬洋子(2009年女子美術大学美術学科日本画専攻卒業)
 
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宮澤賢治オリジナル挿絵シリーズ 企画趣旨
若い人にのびやかに描いてほしいという願いをこめて、宮澤賢治の童話の挿絵に挑戦したいという女子美術大学で学んだ若い作家による本の企画をたて、監修として岩崎進氏と猿渡紀代子氏に指導をお願いしました。賢治は亡くなる前に「『法華経』を千部印刷して知己友人にわけて下さい。『私の一生のしごとは、このお経をあなたのお手もとにおとどけすることでした。あなたが仏さまの心にふれて、一番よい、正しい道に入られますように』ということを書いて下さい。」と遺言したという。賢治の作品世界に通底する「祈り」を表現し賢治に捧げる作品として上梓いたします。

on the wind

 
 
2種類の「スケッチ」に取り組んだ、それぞれの成果
今回は誰もが知る「銀河鉄道の夜」と知る人ぞ知る「春と修羅」の2作品。「銀河鉄道の夜」は少年2人が宇宙に乗り出すファンタジー、「春と修羅」は生前に唯一公刊された詩集の表題作と詩集の「序」を併せて取り上げた。「銀河鉄道の夜」の絵はストーリーを追い、「春と修羅」は、「かがやきの四月の底をはぎしり燃えてゆききする」修羅(賢治自身)に関わる光景を描いている。「序」では、賢治の内面をのぞき込むかのような繊細かつ斬新な描線が用いられた。賢治は「春と修羅」を「心象スケッチ」と呼んだ。点滅する一瞬一瞬を書きとめたもので、「粗硬な心象のスケッチでしかありません」。一方で賢治は普通の意味のスケッチも巧みだった。スケッチする視覚化の力をファンタジーにまとめたのが、「銀河鉄道の夜」ともいえるのではないか。若い画家たちはそれぞれに、賢治の基盤である別々の「スケッチ」を形にするべく取り組んだ。成果をお楽しみいただけたらと思う。

岩崎進

 
 
宮澤賢治作品に寄り添う二人の画家
昨年に引き続き、二人の若い画家が宮澤賢治の作品に絵を捧げる。
門馬洋子は、長編の代表作「銀河鉄道の夜」を相手に、数年間にわたって挿絵の制作を続けてきた。主人公の二人の少年、ジョバンニとカムパネルラの澄んだ眼を通して、現世から彼岸へとつながる広大な宇宙の旅を、真ごころ込めて描き出している。昨年賢治の詩「雨ニモマケズ」の挿絵に取り組んだ梶浦奈緒子は、今回詩集「春と修羅」の「序」にあたる詩を墨の筆線だけで表現した。賢治自らがこの詩集全体に命名した「心象スケッチ」という言葉にふさわしく、心と手のおもむくままに詩を形象化したものである。
そして、詩集に収録された一篇「春と修羅」には、植物と気象と詩人の内面が織りなす模様をそのまま留めたような絵が添えられた。

猿渡紀代子

 
 
宮澤賢治に捧げる音楽会(同時開催)
8月27日(日) 14:00〜(無料・先着15名)
指導:鈴木誠一郎
演奏:フェリス女学院大学音楽芸術学科生
 
 
宮澤賢治原画展2017の展示の模様はコチラから。